passions's blog

元塾講師・現家庭教師anデイトレーダーのおはなし

「分からない」

「分からないことがあったら質問してくださいねー」「はーい」

 

 という、このやりとりに意味はありません。分からない人は分からないが故に分からないからです。質問待ちなんてしてたら生徒の成績はまず上がりません。ミスタードーナッツさんの誘惑を振り切ったもののいちご大福とあんみつの誘惑に勝てなかったおれです。朝食を野菜スープにした意味が全然ありません。さて、ここまで読んで「あー今回は生徒が分からないときにどう対処するかという話なのだな」と思ったアナタ、残念、違います。おれがわからない時の対処法です。

 おれは根本的に、勉強ができない、という気持ちが分かりません。勉強してないから成績が悪い、なら分かりますが、勉強して るのに成績が上がらない、という原理は分かりません。これは自慢でもなんでもなく、塾講師なり家庭教師なりやる上でとんでもない弱点になるので改善したい なーと思っているのですが、半ば諦めています。しょーがないじゃん、できるんだから。

 成績が悪かったおれの偏差値40ポイント上げた勉強法は別のエントリに譲るとして、今回は分からない時にどうしているか、について考えたいと思います。

 分からないところを明確にする。これだけです。ほんとに申し訳ないんですが、どこがどうして分からないのか発見する方法を言語化しようと小一時間悩んだのですが、まるで出来ません。そんなもん、生徒の手元を見てれば自然に分かるでしょ。ぐらいの考えしか浮かびません。家庭教師先に向かう電車に揺られながら前回のやった範囲を思い出し、授業のスピードを想定してどのくらいまで進んでいるか考え、どこでつまずいているか妄想して、生徒に会ったら「因数分解の公式覚えてないでしょ」「え、なんで分かったんですか」くらいの会話ができるようになれば大したものです。

 分からないところが明確になったならやるべき事はひとつです。「目的が勝利なら成し遂げるためにするべき行動はいたって単純でしょう」これは否定されるためのセリフなのでいまいち説得力に欠けますが。分からないところを解説して疑問がほぐれれば、あとは数学だろうが英語だろうが数こなせばどうとでもなります。古典は文法覚えろ。

 

 そんなおれでもどうして家庭教師やってられるのか、という所ですが、非常に単純です。勉強ができる側にいる生徒しか教えていないからです。もっと言っちゃうと中学受験した(あるいはする)子しか教えていないからです。これ、歴然と違うんですよね。中学受験の問題ってクソ難しいからです。そこら辺の中3連れてきてもまるで解けないんですね。小3だか小4だかからあれを解けるように訓練されてたらそりゃ勉強もできるようになりますよ。

 あと、中学受験するような家庭っていうのは教育にコストをかけることについて寛容です。加えて中高一貫校の授業スピードってかなり速い。中には追いつけない子も出てくる。結果、必然的に家庭教師の時給なり、塾に払ってもいい授業料なりが高くなります。嫌いな言葉だけど教育にかける「意識」が非常に高いんです。そんなこんなでおれは時給6000円でやってます。

 

 コストの話になってしまいました。今回の話は分からない話だったはずです。ふざけないで下さい。あんみつ美味しかった。